この漫画に出会ったのは、確か近所の医者だったと思う。
当時、筆者は中学生で風邪を引いて高熱を出して、朝から近所のかかりつけ医へ。
他の来客は小さな子供か老人たちばかり。
中学生だと体力があると判断されたのか、大抵診察は昼近くに廻される。
まぁ、毎回そうだったので、恐らくそうだったんだろう。
インフルエンザの時は別室に通されてさっさと終わらせられましたが。
そんな状況の中、今みたいにスマートフォンも無い時代。
呼ばれるまでの間はとにかく暇で、待合室にあるテレビを見るか、本を読むか、寝るか。
テレビも面白くないし、チャンネルは変えられないし、本…というか雑誌を読むことに。
熱出してるから、活字なんて読む気が起きないので、もっぱら漫画雑誌や単行本を読んでいたのだけど、長時間待たされると置いてあるほとんど読んでしまう。
何度も同じのを読むのもだるいし、けど、残ってるのは少女漫画だけ。
まぁ、知ってる顔がいなかったので、「りぼん」って雑誌を手に取って読んでみた。
で、最初にめくったページにあったのが、岡田あーみん先生の「お父さんは心配症」。
最初は何かの間違いかと思った。
だっていかにもなお目目キラキラな画風じゃなく、少年誌に掲載されてそうな画風。
事実、他ページに掲載されてたのは、「ちびまる子ちゃん」以外はそういう作風。
で、とりあえず「お父さんは心配症」を読んでみたら、ぶっ飛んだギャグマンガ。
確か、サッカー部の合宿の話だったかな。
流血シーンも出てたんで、こんなの少女漫画雑誌に掲載しても良いのか?って子供ながらに思ったのと同時にハマることに。
内容は、主人公の佐々木光太郎(通称パピィ)がとてつもない心配症で溺愛する高校生の一人娘の典子が非行に走ってしまわないように行動するのだけど、その行動が破天荒かつ常軌を逸脱するものばかり。
娘が18時に帰ってこないから警察に電話、典子&北野くんのデートを尾行なんてマシな方で、典子と北野くんの部活合宿についていく、学校行事のスキー合宿にバスガイドに変装してついていく、なんてことも。
典子には北野くんというボーイフレンドがいるのだが、当然のごとく、パピィは北野くんに対して苛烈な暴力行為を振るう始末。
けど、破局になることも無く、むしろ彼自身は最初は真面目な好青年だったのに、回を重ねるごとに徐々に変人化していくのが面白かった。
そして敵(?)である光太郎とは、典子がピンチの際には協力しあって絶妙なコンビネーションを披露するまでに。
他に出てくる登場人物も変人ばかり。てか、典子とパピィの上司以外は変人しかいない世界。
暴力シーン、流血沙汰は普通に出てくるし、NG(エッチじゃない)な表現も度々登場。
今でも時々読んで大笑いしてるのだけど、この作品…というか岡田あーみん先生の作品って、読む人を選ぶ漫画だと感じてる。
それに「りぼん」に掲載されていたのも、高評価を得る要因だったのではと思う。
もし、普通に少年誌や青年誌だったら、ここまで認知されていたのかな?って思ったりも。
3つの連載作品を描き終えた後、ひっそりと引退してしまったあーみん先生。
その理由はいろいろ言われてるけど、個人的には描くことが無くなってしまったからでは?って思う。
それにギャグマンガを描く人って、作家生命が短い、なんて言われてるし。
燃え尽き症候群になってしまったのでは?
そう考えてます。
またあーみん先生の新作を読みたい、とは思うけど、本当に燃え尽き症候群からの活動停止であれば、それも難しいでしょうね。

